11月4日スタッフ抄読会

2017.11.17 安藤陽児

Consensus statement on concussion in sport:the 4th International Conference on Concussion in Sport held in Zurich, November 2012
Paul McCrory, et al.
Br J Sports Med 2013;47:250-258.

についての情報提供がありました。
当方脳震盪について、 上記のような会議の存在を知りませんでしたので
非常に新鮮で勉強となりました。

脳震盪の定義

脳震盪は脳損傷の一つであり、 生体力学的作用により脳組織へ影響を及ぼす複雑な病態生理学的プ ロセス

・頭部、顔面、頚部への直接的な打撃、 もしくは頭部へ伝搬する他部位への衝撃によって生じる
・自然に回復する短時間の神経機能障害が急激に起こるが、 時に症状が分から時間単位で続く。
・神経組織の病理学的変化が生じている可能性は否定できないが、 急性期の臨床症状は主に
解剖学的障害よりも機能的障害を反映しており、 一般的な神経画像検査では異常は見られない。
・さまざまな重症度の臨床症状を示し、 意識障害は伴ったり伴わなかったりする。

脳震盪の回復
・大多数は短時間7から10日

脳震盪の管理
・同日の競技復帰禁止
・急性期の症状が消失するまで身体と精神を休養すること。

上記を学んだら日曜日の当直帯に
昼間に頭部をラグビー中にぶつけ、頭痛が継続するため来院。
脳震盪なのか、脳震盪ならば競技復帰をどうしたらいいか、
という16歳が来院しております。

神経機能障害は認めず、頭痛のみでした。
定義には当てはまらない印象ですが、
脳震盪の症状として頭痛の記載もあり管理の判断に迷う症例でした 。

脳震盪かは迷う。3日間競技の休息を薦める。
頭痛が継続していれば復帰は延期するようにと話しました。

皆さまはどう思われますでしょうか。