マスク

2020.05.22 淺野祥孝

一般的にマスクをする意味はかぜ予防にあるかと思います。
マスクは本当にかぜもしくはかぜ症状の出現予防に対してメリットがあるのでしょうか。

日本の高度(3次)医療機関の医療従事者で調べたデータによると、

Use of surgical face masks to reduce the incidence of the common cold among health care workers in Japan: a randomized controlled trial.
Jacobs JL, Ohde S, Takahashi O, Tokuda Y, Omata F, Fukui T
Am J Infect Control. 2009;37(5):417.

医療従事者をマスクをする人とマスクをしない人に分けて2008年1月から77日間調べてみました。
期間中に各グループ1人ずつかぜが出現しました。
8つの症状をチェックしましたが、

かぜもしくはかぜ症状の出現予防という点においてマスク(N95ではなく通常のサージカルマスク)をするメリットは認められませんでした。

主な結論以外に認められたことは、
マスクをしている人に頭痛の出現が有意に多く認められたこと、
こどもと暮らす被検者がかぜ重症度スコアが高くなる傾向が認められたこと、
ということがあります。

ただ、マスク(N95ではなく通常のサージカルマスク)はウイルスをばら撒くことを防ぐのには効果があるようです。

2020年に香港大学とハーバードから、マスクの有無により
ウイルス検出の差を調べたデータが出ています。

Nancy H. L.Leung et al 香港大學李嘉誠醫學院、School of Public Health、
WHO Collaborating Centre for Infectious Disease Epidmiology and Control
James J. McDevitt, Department of Environtmental Health,
Harvard School of Public Health, Boston, USA

・マスクをして30分吐く息を調べたところ、コロナウイルス(新型ではない)は飛沫、エアゾルともにほぼゼロに減少。
・インフルエンザ、リノウイルスはマスクで吐く息のウイルスは減少
・全く咳をしなくても吐く息にウイルスが検出された例がある。

つまり、マスク(N95ではなく通常のサージカルマスク)は
自分が他人からうつされることを予防する意味では効果が乏しい。
自分が他人にうつさないようすることにおいては効果がありそう。
です。

前の記事

うがい

次の記事

アルコール