こどものスポーツと熱中症

2020.08.25 淺野祥孝

気象庁ホームページによると、
私がこどものころの1980年の8月の最高気温の平均は26.6度だそうです。
昨年2019年の8月の最高気温の平均は32.8度だそうです。
約40年で6.2度もあがりました。

自分がこどものころはこんなに暑くなかったはずだという思いはデータでも確認できます。
因みになぜ暑くなったのかは、同じく気象庁のホームページによると、
「大気中に含まれる二酸化炭素などの温室効果ガスには、海や陸などの地球の表面から地球の外に向かう熱を大気に蓄積し、再び地球の表面に戻す性質(温室効果)があります。
18世紀半ばの産業革命の開始以降、人間活動による化石燃料の使用や森林の減少などにより、大気中の温室効果ガスの濃度は急激に増加しました。
この急激に増加した温室効果ガスにより、大気の温室効果が強まったことが、地球温暖化の原因と考えられています。」

後の世代のために何かをしなければならない時期が来ているのかもしれません。

総務省によると
2019年の熱中症による救急搬送件数は71317件
2014年の熱中症による救急搬送件数は40048件
5年で約1.8倍になりました。

熱中症のリスクは間違いなく高まっています。
高温環境下のスポーツで下記のような症状が現れたら熱中症です。

軽症

・めまい、立ち眩み
・筋肉のこむら返り
・汗が止まらない

中等症

・頭痛がひどい
・吐き気がする。吐く
・体がだるい
・体温が37~40℃未満

重症

・まっすぐに歩けない・走れない
・呼びかけの返事がおかしい
・呼びかけに返事がない
・全身がけいれんする
・体温が40℃以上
・発汗がない

対処方法は

軽症

・涼しいところへ移動する
・経口補水液をのませる
・着衣を薄着にする
・症状が改善したら休養をとり経過をみる
・水分と塩分、食事をしっかりとる
・体重が2%以上減少したままなら病院を受診する
・筋肉のけいれん、めまいが持続したら病院を受診する

中等症・重症

・救急車を手配し、到着まで次の対応をとる
・涼しいところへ移動する
・体温を下げる処置をする 着衣を取る 水を霧状に体表にかけ風を送る
・可能なら経口補水液を飲ませる
・昏睡状態なら回復体位をとる

指導者・保護者が選手に熱中症の症状を事前に伝えておくこと。
熱中症だと思ったら選手が躊躇わず指導者に言える雰囲気づくりを行うこと。
無理せず、躊躇わず休むこと。
が重要です。

◉お知らせ
スポーツ救急医学
当科運営責任者の輿水が
令和版基礎から学ぶ!スポーツ救急医学」(ベースボール・マガジン社)を上梓しました。

上記の多くを引用しています。

医療従事者でなくとも非常にわかりやすい内容となっています。
「事故防止と救護体制」という実践的な内容もあり、全てのスポーツ指導者に手に取っていただければと思っています。

文責 救急科 淺野

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