日本蘇生学会第39回大会に参加して

2020.11.24 淺野祥孝

11月21日(土)に日本蘇生学会第39回大会(東京医大主幹)に参加してきました。
東京医大あまりの綺麗さにビックリした次第です。

東京医大

高級ホテルかと思いました。

印象に残った二つの講演と自分に発表についてご報告いたします。

埼玉医科大学総合医療センター 救急科 輿水先生

「子どもの心停止―心臓振盪の現状と対策―」

・換算すると13例/年前後。
・野球(硬式・軟式)での発生数が多い。
・bystanderによるCPRとAED使用が後遺症無き蘇生につながる唯一の方法である。
・チームは常にAEDを携行する意識をもつ必要あり。
・蘇生技術のブラッシュアップを関係者が行うことも重要。

めったにないことであるが、出会った場合は全力で救命しなければならないケース。

AEDにはレンタルを含め安くはない費用がかかるが、状況によっては複数個用意し、常に子供たちがいる場には持ち歩く、という意識が必要な印象(特に野球では)。

子どもたちを含め指導者・関係者が蘇生技術のブラッシュアップをしておく必要あり。

東京慈恵医科大学 救急医学講座 武田先生

「学校での心臓突然死ゼロを目指して」

・学校での心肺蘇生術が日本では法制化されていない。
・令和3年から中学校では学校指導要領にのっているが、小学校では載っていない。
・アメリカのCPR in schools、ヨーロッパの一部の国の法制化等より日本は遅れている。
・学校現場に限定してもbystanderによるAED使用率は38%
・日本全体で目撃有る心停止事例へのbystanderによるAED使用率は5%。
・この低さは何とか改善しないといけない。

令和3年の学習指導要領では、
「中学生では実習を伴い心肺蘇生の授業を行うこと」となっている。

中学生では授業は行われると考えられる。ただ、繰り返しの学習という観点で、小学校でも施行が望ましい。当院での試行錯誤も含め各市町村での引き続きの普及努力が必要。

埼玉医科大学総合医療センター 救急科 淺野祥孝

埼玉県川越市での蘇生教育導入の経験―第3報―

座長からの質問2点
「川越市では学習指導要領以外に市独自の蘇生授業に対する政令はあるのか」
→ ない。教育委員会の善意による普及ですと説明
「学校の先生のほうが医師より蘇生の授業が上手な要因は」
→ 普段からの信頼関係による阿吽の呼吸がある。
→ 教えるプロのほうが要点さえ押さえてしまえば授業は上手。

引き続き教育委員会と連携しながら普及に努めてまいります。

以上簡単ですがご報告させていただきます。

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