心停止事例発生時のシミュレーショントレーニング

2020.10.05 淺野祥孝

12月15日市内の県立高校の先生向けに心停止事例発生時のシミュレーショントレーニングを行いました。

本学校では本年生徒の心停止が発生していますが先生方の連携にて、救命し、神経学的予後良好で退院にいたっています。

心停止に対する知識提供で一度当院が訪問、今回、ご要望もあり、心肺蘇生法だけではなく、心停止発生時の電話はどのようにかけるか、救急車をどのように誘導するか等、シミュレーショントレーニングを行っています。

心停止事例発生時のシミュレーショントレーニング

大枠の構成は以下3つです。

1.心肺停止発生時の対応における知識提供
2.心肺蘇生法トレーニング
3.心停止発生時のシミュレーショントレーニング

3が今回の最も重要なパートです。

心臓振盪、特発性心室細動、急性心筋梗塞が想定される3つのシナリオを用意しました。

救急車到着まで8分とし、その前後時間を加味してそれぞれ20分で行いました。

リーダー、通報役、救急車誘導役、CPR施行者等の役割を分担し行いました。

反省点としては、役割分担等を当院が行ってしまったのですが、先生方にもっと主体的に動いてもらうために、どういった役割が必要で、誰が行うか等考えてもらっても良かったと思っています。
また、記録を残す人が曖昧になってしまいました。

日本AED財団でもEAP(Emergency Action Plan)
https://aed-zaidan.jp/user/media/aed-zaidan/files/download/School_EAP.pdf

を策定し、毎年の9月1日の避難訓練のように、心停止発生時の想定訓練の重要性を啓蒙しています。

シミュレーショントレーニングは端緒についたばかりです。
今後「命の授業」から更に一歩進んで普及を図っていければと思っています。

文責 救急科 浅野・安齋